「一生に一度の買い物」と言われるマイホーム。
マイホームを購入する際には様々な控除や制度を利用できることはご存じですか?
この中でも住宅ローン控除はローンの年末残高の1%が所得税の額から差し引かれるため、減税措置としての効果は絶大です。
ただ、この住宅ローン控除は当初2020年で終了する予定だったことはご存知ですか?
新型コロナウイルスの影響を考慮し、1年だけ延長されました。
また2021年12月10日に発表された「令和4年度税制改正大網」より2022年からは控除期間は10年から13年に延長されましたが、控除率は1%から0.7%に下がっています。
マイホームを購入する際は控除や制度をうまく利用することが非常に大切になります。
この記事では細かい所まで把握するのではなく、マイホーム購入に必要な基本ポイントをわかりやすく解説していきます。
今後マイホームを検討される方はしっかりと勉強していきましょう。
※この記事の内容は「令和4年度税制改正大網」より一部抜粋および編集しています。詳細を確認したい方は「自由民主党ホームページ」より詳細を確認してください。
住宅ローン控除が4年間延長
令和4年度国土交通省税制改正 説明資料より引用
住宅ローン控除の制度は4年間延長で2025年(令和7年)まで適用されます。
マイホームを取得し、2022年1月1日から2025年12月31日までの間に居住することで適用されます。
なお、2024年1月以降に建築確認申請をするものについては、一定の省エネ基準を満たす場合にのみ可能です。
控除率は1%から0.7%だが控除期間は10年から13年に延長
- 控除率は一律0.7%(新築住宅・中古住宅)
- 認定住宅等は控除期間13年(新築住宅)
- 認定住宅等の基準を満たす中古住宅の場合は控除期間10年。ただし、不動産会社が売主の場合13年が適用される(中古住宅)
- 認定住宅等以外は2022年、2023年は13年だが2024年、2025年は10年(新築住宅)
- 一般的な中古住宅の場合は控除期間は10年(中古住宅)
控除率は一律0.7%ですが、控除期間は新築住宅と中古住宅で分かれます。
注意が必要なのは中古物件です。市場に出回っている約8割が個人売主の中古物件のため、中古物件購入の際は、大半が控除期間10年が適用されます。
しかし、売主が不動産会社の場合、認定住宅等の基準を満たしていれば控除期間13年が適用されるため事前に調べておきましょう。
借入限度額は2000万円から5000万円と段階的
その他の住宅(一般的な新築)は借入限度額が4000万円から3000万円へ引き下げとなり、中古物件も2000万円に引き下げされました。
認定住宅等の場合は横ばいから一部引き上げになりましたが、2024年からは下がるため適用年月には注意が必要です。
その他の条件は緩和傾向
⒈所得要件引き下げ
年収3000万円から年収2000万円以下が対象となりました。
⒉床面積要件緩和
消費税増税に伴う2019年の改正で適用され、当面の間継続の形となりました。
以下の要件を全て満たす場合は40平米以上50平米未満の住宅も対象です。
- 2023年12月31日以前に建築確認をした新築又は新築後未使用の住宅
- その年の所得が1000万円以下
主に単身用や二人暮らし用のマンションを想定されています。
⒊築年数基準緩和
築年数要件は廃止し、新耐震基準(昭和57年以降)に適合する住宅が対象となります。
2021年までは木造20年、耐火建物(マンション等)は25年とういう適用条件があり、既存住宅売買瑕疵保険の付保証明書か耐震基準適合証明書の取得が必要でした。
2022年からは登記簿記載の建築年だけで適用が証明できることとなりました。
⒋住民税から控除
住宅ローン控除の適用がある場合に所得税額から控除しきれない残額がある場合は、所得税の課税総所得金額等の5%相当額(最大9.75万円)を住民税から控除できます。
⒌住宅取得に関する贈与制度は延長
2023年12月31日まで延長されています。
- 直系尊属から住宅取得等資金の贈与受けた場合の贈与税の非課税
- 住宅取得等資金の贈与にかかる相続時生産課税制度
まとめ
この記事では2022年から改正された住宅ローン控除のポイントを解説しました。
大幅な改悪というわけではありませんが、段階的に縮小の予定となっています。
マイホーム購入では住宅ローン控除は非常にメリットのある制度です。
現在マイホームを購入する予定の方は、駆け込み需要が予想される2024年より少し早めに検討された方が良いかもしれません。
直前になって焦らないよう、しっかりと知識をつけていきましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
コメント